綺麗なキミ <フィオナ・シュール>

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「うん、今報告を終えたところだよ。そっちはこれから地上??」 「まぁな」 爽やかな笑顔でそう答えたヴォルフはそのままの爽やかさで言葉を続けた。 「お前、何か変わったな」 「えっ??」 「何つーかさ、雰囲気が優しくなった。今までのお前ならさ、地上での報告の帰りなんて、不機嫌オーラ全開だっただろ??だけど今はそれがないんだよなー」 やっぱりこいつは侮れない奴だ。 まさか気付くなんてね。 僕がそう心の中で感心している間もヴォルフは更に続けた。 「なぁ、今回の地上で何かあったのか?? そうだ!!今からちょっと付き合えよ!!もう報告は終わったんだろ!?俺も出発は明日だからさ、一杯飲みながらどんなだったか教えてくれよ。どうせこの後いつもみたいに行くつもりだったんだろ!?」 「・・・・・ダメだ」 肩に手を廻しているヴォルフを一瞥し、僕は一言そう告げた。 冗談じゃない。
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