大切なもの <ライル・ウォーカー>

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「―――・・・けんな」 「ん?」 「ふざけんなっ!!そんな事急に言われて"はい、そうですか"なんて頷けるかよっ!!」 「そう言われてもさ、これはもう決まった事なんだよ。僕が君の前に現れた時点で物事はもうすでに動き出しているんだ」 「うるせぇっ!!俺はな、まだ死ぬ訳にはいかねぇんだよ!!そんな運命知ったことかっっ!!」 そう言うと彼は僕にびしっと人差し指を突き付けてこう言った。 「そうだよ、俺は今夜テメェに会わなかった!!会わなかったんだから俺は死ぬ事はねぇんだよ!!じゃぁな、クソ野郎!!」 そう言い残して彼は僕の前から走り去ってしまった。 そうきたか… これはこれで初めてのパターンだ。 「ははっ、面白い子だね、ライル。でも――」 残念だけれども、この運命は変えられない。 神が決めた事は何人たりとも変更不可能なんだよ。 たとえ、どれほど願おうとも、ね――
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