大切なもの <ライル・ウォーカー>

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ーーーーーー ーーーー ーー 「お疲れ様」 約束通り、ライルの仕事が終わる頃に僕はまた店を訪れた。 「今日は君の家にお邪魔しようかな。グレンにも会いたいしね」 僕がそう言うとライルは「勝手にしろ」とだけ言って先に歩いて行ってしまった。 はぁ、とため息を一つ吐いてその後を僕もついて行くと、前を歩いていたライルがいきなり足を止めた。 「なぁルーク」 「何だい?」 「ホントに願いが叶うのか?」 「少し制約はあるけれど、大概は叶えられるよ」 「一つだけなんだよな?」 「そうだよ」 「何で一つだけなんだよ。最後だぞ!?気前よく三つ位叶えてくれてもいいだろ?」 わぉ… この質問は初めて受けたよ。 僕は内心で笑いを堪えながら答えた。 「ねぇライル、僕達"最後の使者"が何を糧に人間の最後の願いを叶えていると思う?」 「・・・糧?」
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