綺麗なキミ <フィオナ・シュール>

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「こんにちは、お嬢さん」 「えっ!?」 突然現れた僕に彼女、フィオナは大きな目をさらに大きく見開いて驚いている。 そりゃそうだろ。 僕だって同じ立場なら絶対驚く。 「あの、どちら様ですか??」 「僕の名はルーク。神より使われし最後の使者、とでも言えば分かるかな??」 「えっ・・・・・じゃぁ私、死ぬの??」 「今からちょうど一ヶ月後にね・・・・・って、驚かないの??」 「驚いてるわよ、これでもかってくらい最高にね。・・・・・でも、そっか。私、死んじゃうのか」 そんなフィオナの反応をみて、僕は心底驚いた。 だって考えてもみなよ。 "あなたはあと一ヶ月で死にます。なので神の使いである僕が来ました" なんて急に言われて喚かない人間がいる!? いや、実際今、目の前にいるんだけども。 でも、今までの相手は僕が現れて名乗った瞬間、大概が僕に掴みかかってきた。
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