守るべきもの <ギルフォード・ハイヘンベルク>

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僕たちが願いを叶える糧は当人の魂そのもの。 だから、その魂で補えるものでなければならない。 願いと魂は同等、同価値のものなのだから。 僕がそう答えると、王様は「ふぅ」とため息をついた。 「なる程…なかなか上手くはいかないものだな」 「そういう訳だから、何か他の事にしてくれないかな」 例えば、綺麗なお妃様が欲しいだとかさ。 僕がそう言うと、王様は少し考えた後、口を開いた。 「"真実を知りたい"というのは可能なのか?」 「どの程度のものだい?」 王様が言うには、ここ数年の間で、歳入に比べて歳出の比率が異常な位に多いというのだ。 だが、帳簿上では全くそんな気配はないという。 すなわち、王様の所へ上がってくる間に改竄されているという事だ。 そしてもう一つ、武器の製造量と輸出量もまた、秘密裏に調べさせた数と合わないらしい。
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