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『ロベルト・ハイヘンベルク』
彼はこの国の摂政でもあり、先代の王弟でもある。
つまりは、叔父だ。
「それでも君は、彼を裁くというの?」
この間の夜から、まるで時が動いていない様な執務室でそう問えば、彼は書類から顔を上げる事なく僕に答えた。
「当然だ」
「それが身内殺しになるとしても?」
「愚問だな。王族だからこそ許される事ではない。犯した罪は死をもって贖ってもらう」
コンコン…
その時、来客を告げるノックの音が部屋に響いた。
「僕の事は気にしなくてもいいよ。君以外に僕の姿は見えないから」
「そうか」
「入れ」という声の後にやってきたのは、彼の侍従長を務めるレオン・アーガイルだった。
「陛下、例の件についてのご報告があります」
「聞こう」
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