守るべきもの <ギルフォード・ハイヘンベルク>

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「ギル…」 「何も言うな、レオン。すべてはもう決めた事なのだ」 「いや、お前がそう決めたのなら俺はもう何も言わん。だが、弟君――アルフォンス様にはどう伝えるつもりだ」 「あの子は聡い。自ずと気付くだろう」 「そうか」 そう答えるとレオンは一礼し、踵を返した。 「レオン」 「――何でしょうか、陛下」 「もしも私に何事かあった時には、アルを宜しく頼む」 「ギル?」 「お前にしか頼めん事なのだ」 「・・・この命に代えましても」
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