第二章

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「あれ?まこ…菊池クン?」 あ、やべ。 会っちまったよ。 「どうしたの?学校に来るなんて、珍しいなぁ」 皆さんおなじみの立花未稀さんです。 あまりなじみない?そりゃ失礼。 「いや、もうそろそろリハビリを…と思ってね」 嘘ではない。 「え?ほんとに?」 信じてないみたいだけど、残念ながら本当だ。 「うん。でも、やっぱりまだ無理みたいだから帰るよ」 「あ…そ、そうなんだ。じゃあ、帰りにまたプリント持ってくね?」 「あぁ、うん。よろしく」 「それじゃまたあとでね」 「またあとで」 因みに、立花さんは毎日プリントを持ってきてくれている。 それが先生に頼まれてなのか、それとも自主的になのか。 それはわからないし、わからなくても結論は変わらない。 なんだろうな。こんな考え方の主人公の本、最近読んだ気がする。 僕とはあまり似てないけど、一言台詞を借りるとしよう。 「…戯言だよな、ほんと」
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