小生の主

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以前出逢った知人が言うには、ある一組の男女の誹謗が書き留められた文を互いへと、何度も渡し続けることに心身ともに疲労し、 果ては、彼の持つ予測変換帳が罵詈雑言によって埋まってしまったのである。 なんと酷なことではないか。 その身を捧げし主人に裏切られ、汚されてしまったのである。 同士として許しがたい事であるが、残念なことに小生の身体ではその主人に相まみえることも叶わぬ。 くぅぅ。悔しいかな。
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