2 涙
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この東館は私が入学当初から通っている大切な場所。だから、どうせ死ぬのなら居心地がよい場所でひっそりと死にたい。誰にも見つからず、やがて私の存在さえ忘れるほど静かに消えたい。ここはそんな我が儘を叶えてくれるのだ。 ねぇ、そうでしょう? その時、私はようやくハッとして「今」に思考を向けた。………いけない、早くしなきゃ。こんなんじゃいつまで経っても向こうに行けないわ。私は小さく息を吸って個室に入っていった。
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