不穏の色

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「なに笑ってんだよ、アンタ!俺は別にお金になんか興味ないし、おもったコトをちょっと聞いてみただけで…」 「違う、ゴメン笑ったりして。そういうつもりで「意外」って言ったんじゃないよ」 川合の疑問はいままで散々聞いてたから、そんなに気にしてない。 「ただなんてゆーか、要に拘ってるから将来設計も真似るバカなのかなぁって。わざわざ家までついて来るし、医者目指してるんだと思い込んでた」 「俺、兄貴みたく秀才じゃねぇもん」 「ん、だろうな」 「アンタってムカツク」 「勝手にムカツいてればぁ?」 まだ何か言いたげだったが、川合は真弘を言い包む台詞が思いつかなっかた。 そういうとこが、ガキっぽいってのに。 「じゃあ、川合は将来何になりたいの?」 「まだ、決めてない。」 「おま、もう高三なのに進路とかは?」 「…別にまだあと一年もあるし、入れる大学ならどこでもいいかなぁ~ってかんじ?」 行儀悪く箸を宙に翻しながら軽く言う。 「あ、そう」 何か言う気も失せるな、この軽さは… 、
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