学園生活

4/14
前へ
/154ページ
次へ
「「「「「……え?」」」」」  教室に入ったとたんに耳に入る、幾重にも重なった驚愕の声。  生徒達を見渡せば、皆開いた口が塞がらないとでも言わんばかりの間抜け顔だ。  予想通りの反応だが、実際に見るとなかなかに愉快だ。  そんな風に生徒達を観察していると、ライルとふと目が合う。 ライルは僕を見ると、にやりと口角をつり上げ、ウインクをしてくる。  この反応は些か以上に予想外。やはり面白いライル=ロゼット。 「なんだお前ら知り合いか?だったら丁度いい。適当に質問でも親睦会でもしといてくれ。俺は寝る」  生徒達の様子を見たガイアスはそう言い、宣言通り寝入ってしまった。  いやいや、寝るってなんだよ。適当過ぎんだろあんた。  まあ、いいや。とりあえず、自己紹介くらいはしておこう。 「シアン=フレイル。これからよろしく。」  名前と一言だけの簡単な自己紹介。しかし、これに反応する奴はいなく、いまだに全員間抜け顔のままだった。  訂正、ライルだけは一人ニヤニヤ笑ってた。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3439人が本棚に入れています
本棚に追加