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「で、結局アンタは何をしにこの学園にきたの?答えなさい。」
「もしまたゼロ君に危害を加えるつもりなら、ただじゃおきません。」
握手の後、暫く雑談に興じていた僕らに、二つの声が浴びせかけられる。
その声はお世辞にも友好的とは言えず、隠しきれないほどの敵意をはらんでいた。
顔を上げ、声の主を見ると、目に映るのは二人の女性。
一人は、金髪ツインテールの美少女、ツンデレ(仮)。名前はミーシャといったか。
もう一人は青色の髪を腰の辺りまで伸ばした、丁寧な言葉遣いの美少女。
「君達と敵対する理由はもう無いと既に言った筈だよ。それに学園に来た理由も先程言ったのだけれど。」
僕の返答が気にくわなかったのか、ミーシャは僕に詰め寄ってくる。
「あんな言葉信じられる訳ないでしょ!本当の事を言いなさい!」
周りのことなど一切考えて無いような大声。五月蝿いことこの上無い。
「君が信じられなくとも、真実は真実。決して嘘にはならないよ。逆に聞くけど、君はどんな答えならば本当の事だと思うんだい?」
適当に言葉を並べて追及をかわしていく。たとえどのような返答をしたところでこういう輩は納得などしない。ならばお茶を濁してのらりくらりとしていた方がいいだろう。
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