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「ほら、ミーシャやセレナも自己紹介しようよ」
ゼロが女性二人にそう促す。
彼女達はまだ僕への警戒が無くならないようだが、被害にあったゼロ本人が気にしてないと言っているので強く言うことはできず、渋々といった感じで僕に自己紹介をする。
「ミーシャ=レンデルよ。しょうがないから昨日のことは水に流してあげる。ゼロに感謝しなさい。」
「セレナ=クリアスです。ゼロ君が言うから許してあげますが、次はありませんよ?」
どうやらこの二人はゼロにそうとう惚れこんでいるみたいだね。
二人の僕の印象は良くないだろうがゼロを御すことさえ出来れば任務の障害にはならないだろう。
ゴーーン ゴーーン
まるでタイミングを見計らったかのように、荘厳な鐘の音が響き渡る。
「あ、授業が始まっちゃう。じゃあシアン、またね」
そう言ってゼロ達は慌てて自席へと戻っていった。
授業か……いったいどんなことをやるんだろうか。
僕はこれまでの人生で魔法学園に通った経験などないので結構楽しみにしているのだ。
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