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教室の隅で眠っていたガイアスがむくりと起き上がり、教卓まで移動する。
どうやらこの授業の担当はガイアスのようだ。
「あー、魔武器製作や使い魔召喚を終えたお前らにはこれから、より専門的な魔法についての授業を受けてもらう。
今日の授業ではまず、魔法とは何かを理解してもらうぞ」
ガイアスは一度咳払いして続ける。
「魔法とはそもそもどういうものなのか、分かる奴はいるか?」
ガイアスの問いに、生徒の一人がおずおずと答える。
「えっと……この世界の誰もが持っている「魔力」を媒介にして超常的な現象を起こす術です。」
「正解。魔力の量には個人差があり、魔力が著しく少ない「魔盲」と呼ばれる人間もいる。
魔法を行使する際には、残っている魔力量に気をつけることが大切なのでお前らもちゃんと意識するように。
では次に、「属性」について誰か説明しろ」
「個人個人によって異なる、使える魔法の種類のことです。」
「そうだ。属性は火、水、風、土、雷、光、闇の七つで、それぞれ違った特性を持っている。
また、無属性と呼ばれる、誰でも使える種類の魔法もある。
これまで、一人が持てる属性は多くても三個……と今までは考えられていたが、ある人物によってその考えは覆された。そのある人物とは誰だか分かるか?」
「この国のギルドのXランクの一人、「白銀の覇者」です」
ギルド……民衆からの依頼を金と引換に解決する、国営の組織だったか。
ギルドの依頼は難易度ごとにランク分けされていて、ギルドの組員もそのランクに合わせてランク付けされるらしい。
ランクは確か下からF→E→D→C→B→A→S→Xだった筈。
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