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「そうだ。白銀の覇者は史上初の全属性保有者にして、史上最大の魔力量の保有者でもある。この国の者なら誰でも知っているような有名人だな」
無論、白銀の覇者というのは本名ではない。
Sランク以上に与えられる、二つ名というものだ。
ヤハウェさんが二つ名のことを「厨二乙ww」とか言って笑ってたのを憶えている。
閑話休題。
それにしても、少し不可解なことがある。
僕は前の方に座っているゼロを見る。
白銀の覇者についての話題になったとき、ゼロは僅かにだが硬直した。
硬直は一瞬のことで、すぐに元の様子に戻ったがその一瞬はあまりにも不自然。
……どうやら、少し調べてみる必要がありそうだ。
「おっと、話がそれたな。それじゃあ次、魔法の階級について誰か答えろ」
「魔法は初級、中級、上級、最上級、特級の5段階あり…………」
授業中、僕は今後の行動について考えを廻らせ続けた。
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