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任務完了から数日後、僕は冥界の自室にて寛いでいた。
床を埋め尽くすほどの漫画やライトノベル。
テレビに映る、美麗なアニメーション。
この場所は僕にとっての天国だと言っても過言ではないだろう。
ーーーコンコン
突如として、無機質なノックが鳴り響く。
いったい誰だろうか?僕の至福のひとときを妨げるのは。
「シアン、ヘル様がお呼びだ。お前に命じたい任務があるらしいぜ」
扉ごしに聞こえる同僚の声。
「そうかい。分かった。今いくよトム」
「誰がトムだ!いいか!俺は…………
僕は着々と身支度を整えていく、なにやら雑音が聞こえるがそれはきっと気のせいだろう。
「…………グハッ!」
支度を手早く終え、扉を開けて長くのびた廊下へと歩き出す。
そのときに扉がなにかに激突したような気もするが、それもきっと気のせいだろう。
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