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家に帰ってくると、姉がいた。
「…ただいまー」
俺と姉の共同部屋の真ん中にある机を陣取って、黙々と作業をする姿は漫画家か小説家みたいだ。……まぁやってる事はあながち変わらない。
「…おい、玖楽?」
返事がこないとなかなか寂しいから、話しかけたが応答はない。どうやら集中しているようだ。
そこまで集中して何をしているのか。気になって姉が何やらガリガリ描いている紙をのぞき込む。
《
「っ、あ…///こんな事してただで済むと思ってるのかい?」
「クフフ…本当にいやなら君はすぐに拒んでいますよ。さぁ、続きをしましょうか」
雲雀の腰に添えれていた手が動き、ベルトをほどき始める。わざとゆっくり、音を立てながら動く手に耐えかね待ちきれずに自分の手を重ねた。
「むく、ろ、じらさないで、早く……!」
》
「うわぁぁあああぁああぁぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあああぁあああぁあああ!!!!!!!?」
「っ!?」
内容に思わず途中で目を背け、悲鳴を上げた事で、姉がやっと俺に
きづいた。
「あ、おかえりー斉♪いきなり悲鳴上げないでよ〓鼓膜死ぬかと思ったわ」
な ん て の ん き な 奴
今俺超衝撃的なもの見たんですけど。俺の好きな漫画のキャラが崩壊(?)してたんですけど。というかなんか全部読んだらトラウマになりそうな文だったんですけど。
軽く脳がパニックを起こしかけている俺の横で、姉は陽気にわらっていた。
そう。
俺は改めて思い出した。
うちの姉は「腐女子」だ。
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