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保育園くらいの頃は雲に乗っかって色々な所に行ってみたいと思っていた。
どこかの青いタヌキっぽいロボットは雲の上に王国まで作ったらしいし、勿論その王国とやらにも行きたかった。
小学生の理科の授業で、水蒸気で出来ている事を知り落ち込んだのは言うまでもない。
信じられなかった。
と言うか、信じなかった。
信じなかったから、中学に上がるまでずっと白の毛糸だとか綿だとか。
ひどい時には蜘蛛の糸だとか思い込んでいた。
雲は蜘蛛が作っている、って。
ダジャレかよ、と当時の僕に言いたい。
閑話休題。
「・・・・帰るか」
自分で思い出しておいて何だが、恥ずかしくなってしまった。
僕は逃げる様に学校を後にした。
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