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「ぷっ。顔真っ赤。」
「う、うるさいですよ!!」
「ホント、ひよりは可愛いよなぁ。食っていい?」
いや、食っていい?って聞かれても…
「お前ら、俺のそばでイチャつくな!!」
列に並んでいた全ての男子生徒からチョコを受け取ったお兄ちゃんは、不機嫌な顔をして箱詰めし始めた。
すっかり、お兄ちゃんの存在忘れてたよ…
「わりぃ、郁斗。お前の存在忘れてた。」
モジャ男も私と同じだったのか。
「お前、殺すぞ。」
お兄ちゃん、めちゃくちゃ怖い顔してるし。
「そんなに怒るなよ。箱詰め手伝ってやってるんだから。俺達、もう少ししたら帰る。今日は、ひよりをウチに泊まらせるから。」
「は?お前、何言って…」
「コイツ、寝不足みたいで顔色悪いから帰ってすぐ寝かせるよ。それに、ゆっくりガトーショコラとひよりを味わいたいしな。」
………ん?
今、しれっと私を味わいたいって言ってなかった?
「確かに、ひよりは寝不足だな。体調が悪くなる前に帰った方がいいかもな。俺、今日先生達と会議あって帰り遅いし…。枢、ひよりを頼む。」
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