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仕方なく、自分で食べてみると…
…うん、不味い。
どうしてなんだろ?
試しに、適当に作ってみたチョコクッキーは完璧だったのに。
お兄ちゃんもパパも、かなり美味しいって言ってくれた。
だから、クッキーはバスケ部の皆と咲ちゃんと頼ちゃん、直也さんと和也くんに渡そうと思ってるんだけど…
本命のモジャ男のチョコが、これじゃあね…。
モジャ男、喜んでくれないだろうし。むしろ、がっかりするかも。
チョコ買って渡した方がいいかな?
でも、明日が本番だし…。
そんなことを、ぐるぐると考えていると…
「ひより。枢に、チョコを買って渡したりするなよ?」
お兄ちゃんが、私の頭を優しく撫でながらそう言ってきた。
「え…?」
「失敗したとしても、手作りのチョコの方が枢は喜ぶと思うぞ?」
「本当にそう思う?」
「あぁ。もし、文句を言ったりしたらお兄ちゃんがアイツをぶっ殺してやるからな?」
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