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最近のレンジ先輩は、部活中に女の子が見学に来る程人気がある。
普段は、めちゃくちゃ目付きが悪い上に無愛想で怖いけど、時折見せる笑顔が爽やかでカッコイイと評判だ。
「レンジ先輩は、女の子に人気ですから。ただ、触られるって…何かご利益でもあるんでしょうかね?」
「仮に、そいつらにご利益あっても俺にはないからなぁ。あ。でも、ひよに触ったらご利益あるかも。」
レンジ先輩は、そう言うと私の頭を優しく撫でた。
「あ。そうだ!!これ、良かったらどうぞ。チョコクッキー。レンジ先輩が貰ったチョコより劣りますけど…。」
紙袋から、ラッピングしたチョコクッキーを一つ取り出すと、レンジ先輩に渡した。
「え…?もしかして、手作り?」
「はい!!お兄ちゃんは、美味しいって言ってたから不味くはないと思うんですけど…。バスケ部の皆さんには、日頃からお世話になってるんで…感謝の気持ちです。」
「…ありがとな。俺、ひよの手作りクッキー食べられるなんてスッゲー嬉しい。早速、ご利益あったわ。」
チョコクッキーで、そんなにレンジ先輩が喜んでくれるとは思わなかったな…
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