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(坪金)
自分の恋人が、こんなにも男前でクールで、尚且つスマートさも兼ね備えてたら。
誰だって、ドキドキするに決まってる。
意識しない人間なんて、いる訳ないんだ。
【バカ、意識しすぎ】
「……金田、話聞いてる?」
「!き、聞いてますよっ」
さっきから、坪倉さんの距離が異様に近い。
来週、坪倉さんを含めた何人かとユニットコントをするんだけど。
そのネタを、リハの合間に俺ら2人で考えてたんだけど。
「ほんとか?なぁんか上の空に見えたけど」
「き、気のせいですって、気のせい!」
「そうか?…まぁ、ならいいけど」
坪倉さんは、未だ俺に疑いの目を向けつつ、渋々と紙の上に視線を戻した。
本当は、気のせいなんかじゃない。
一枚の紙相手に顔を突き合わせてネタ作りをすると、当然。
直ぐ横に恋人の顔がある訳で。
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