赤劇シャッフル劇場2

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(コカ健) 心の奥が灼けるように熱く、握りつぶされたように苦しくなる位。 コカドさんが好き、だった。 何処を、誰を見てるか判らないあの人を、愛していた。 溶けそうな程熱くなったこの心を、どうか神様。 恵みの雨で、冷ましてはくれないでしょうか。 【雨が止むまでは】 都会の片隅にポツリと佇む小さな公園。 そのまた隅に置かれたベンチに座ってひとり、大粒の雨に打たれていた。 ボーっと曇った空を見上げ、全身びしょ濡れになりながら、唯ただ愛しい人の事を思った。 留守電にメッセージを残してもう、三時間。 いつの間にか降ってきた俄雨に対応出来る傘も、手元にはない。 それでもここから離れる事が出来ないのは、きっと来てくれると、期待しているからだ。 『コカドさん。……今すぐ会いたいです。コカドさん家の近くの公園で待ってます』 来てくれるまで、ずっと。 我ながら、なんて自分勝手な台詞だろう。 まるで、脅迫電話だ。 そうまでしても、今日、どうしてもコカドさんに会いたかった。 言わなきゃいけない事があるから。 ・
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