第2部 不自由を常と思えば不足なし

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▽▽▽ 日番も終わり、近藤さんへの挨拶も済ませ、土方さんへ足を急がせる。 もちろん、本日の報告や日誌を記入する為に急いでいるのではありませんよ。 ヒマリ君から誘導尋問で聞き出した『お前の子供可愛いぜ、何なら俺と作るか?』発言について言及する為です。 問い詰めたヒマリ君は容量オーバーしたようで、頭から煙が出ていました。 あの鈍感娘…。 私があれだけ貴女との子供ならと言っていたのに、気づかない(遠回しですが)。 愛だの恋だの甘い言葉を男が口にするのではない…と以前までは思っていましたが、素直になることも大切だと気づかせてくれました。 言葉にしなければ分からないこともある。 言葉にしなければ伝えられない想いもある。 明日に散るかもしれない命だからこそ、生を大事にしなければならない、心に嘘をついてはならない。 ヒマリ君が命を張って、私に教えてくれたこと。 私は、ヒマリ君と共に時を過ごしたいと願う。 仲間として、姫を守る衛士として、恋人として、伴侶として。 だから、勇気を出して素直になってあげていると言うのに…。 あの…鈍感娘。 永倉さんから変な本を借りていましたが、全く役に立っていないですね。 永倉さんも後で締めておきましょう。 .
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