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「何時でも…付き合ってやるよ」
すまない、俺の本音は『いつでも、どこでも、ずっと触っていてくれ』だ。
俺にしか、絶対に駄目だ。
あ、こら、鼻の下は伸びているから触れるな。
「本当ですか!?」
「俺が嘘をつくか?」
「いえ、でもたまに」
パッと明るい笑顔から、はにかむように。
この野郎…可愛いぜ。
「だが、焦らずゆっくりだ。
顔で震えなくなったら、服を脱いだ身体にも触れてもらう」
「っっっ!」
「馬鹿、上半身だけだ」
のけ反るヒマリに、半分怒って半分赤くなりながら補足する。
お前は、あいつらにどんないやらしいことをされたんだよ。
羞恥心なんて植え込みやがって…あいつら今度会ったときには容赦しねえからな。
「俺の身体にも震えなくなったら、次は俺がお前に触れる。
大丈夫だ、お前なら…乗り越えられる」
額に触れている指が止まる。
俺の方が背があるから、腰を浮かして手を伸ばす姿に胸が苦しくなる。
拷問だぜ。
「お願いします」
くそっ、触れられるだけで熱くなるなんて…。
お前にも下心があれば良いのに。
起き上がるな俺の欲望。
これは…ただの練習だ。
動くな俺の手よ。
これはただの…精神を鍛えるための忍耐だ。
ぐ…っ。
ヒマリ、そこは…。
「土方副長の耳もありました」
恥ずかしそうに、戸惑うように告げる唇。
「そうか…無けりゃ…困るだろ」
お前の指が震えてなければ…。
組み敷いていたところだぜ。
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