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昨夜の出来事をまとめると、こうなる。
まずは丸太町通。
反乱組織による撹乱により、各所で斬りあいが発生。
新撰組や見廻組が対応している間に、政(まつりごと)の重役である清河八郎の屋敷が襲撃され、火を放たれた。
清河本人は寝所より清河らしき人物の焼死体が発見され、その検分を所司が行っている。
ニジョウでは火薬庫が狙われた。
永倉隊は騒ぎを聞き、見廻組が守衛していた火薬庫へ行くも、田舎侍の助けは要らぬと断られらる。
しかし、敵の中に強者がいることによって、見廻組は圧される一方。
永倉隊長が突破口を開き、応戦するが苦戦。
火薬庫は守れたものの、丸太町通の増援を阻むように最初から仕組まれていたようだった。
大掛かりな襲撃。
新撰組には死者は出なかったが、見廻組は8名、清河邸では同心や使用人を含めれば20名以上の死者が出た。
例え顔も知らない人間だとしても、自分の関わった事件で誰かが亡くなるのは、無念さで苦しくなった。
以前起きた老中殺害は、清河へ今回の反乱を密告しようとしたことへの暗殺であることが、生き残りの浪人の口から判明した。
その浪人も、今は見廻組により斬首の刑にされ、さらし首にされる予定だ。
蒸気機関やガス灯、レンガ建築もちらほら見られ、社交会や舞台演劇などの文明が花開いた時代に、さらし首という酷い仕打ちがまだ残ることが、私は理解できない部分もあった。
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