夜が明ける

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…で…。 「おい…俺はお前たちに留守を任せると言ったよなぁ…。 何でこうなってるか、説明してもらおうじゃねぇか」 握った拳がふるふると震えている。 前には正座をした原田、永倉、藤堂、ヒマリがいる。 つーか、原田、前髪が幼児みてぇだが、わざとか? 永倉も着物の裾をそんなに短くして、変態か? 屯所中が、破壊されている。 敵襲でもあったのかと思ったが、周りの隊士たちの苦笑いを見れば、一発で原因が分かった。 「いや、だって、平助がさぁ」 「なぁ、平助がよぉ」 「二人でニヤニヤするんじゃねぇ気色悪い」 ふーっと、煙草を吹いて二人にかければ、下を向いてくれて気色悪い顔を隠してくれる。 「で?藤堂が何をしたって?」 「別に、何でもないよ。 二人がふざけてたから、注意しただけ」 藤堂は口を尖らせたまま横を向いた。 いつものことか、面倒くせぇな。 「平助が注意しても聞かない悪人がいるのであらば、私が代わりにお灸をしてあげましょうか?」 「お前が首を突っ込めばさらに面倒になるから止めろ。 原田永倉藤堂の3人は早急に責任もって片付けと修理をしろ。 報告は下らねぇだろうから不要だ」 煙草を噛みながら、苦々しく言えば、不満そうに総司が刀をしまった。 「あの…平助さんも永倉隊長も原田隊長も、悪くないんです。 皆さん、私を慰めてくれようと」 「ヒマリのせいじゃないから、黙ってな」 …平助さんに、ヒマリねぇ。 「気が変わった。 火急的速やかに修理を行い、三名は俺の部屋に報告に来い」 「えー!?」 藤堂の不満そうな面に、また原田達がニヤニヤとしていた。 屯所はめちゃくちゃだが、ヒマリが激しく落ち込んでいる様子がねぇから、こいつらなりには役目を果たせたってことか。 だが、ヒマリが無理をしていることなど、考えなくても分かるが。 ヒマリのことも心配だし、こいつらのことも一応あるが、山崎の報告を聞くのが優先だな。 「ヒマリ、副長命令だ。こいつらが手を抜かないか、見張ってろ。 何なら早く終わるように手助けしてやれ」 「あ、はい!」 ただの命令だと、自分の責任もあると思っている奴には聞かないからな。 俺は最後に取り敢えず原田の頭だけ殴って自室へと向かった。 .
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