普通の基準

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放課後、さっさと帰ろうとすると 「空透く~ん、掃除やってくんね?」 「俺たち今忙しいわけよ」 「ゲーセンとかカラオケとかでな!」 そうか、確か今日から月が変わり清掃区域が変わるんだった。今月は僕は掃除は無いが、あいつらはあるんだろう。 それを僕に押し付けようというわけだ・・・実にわかりやすい。 「ちょっと!羽竜君に全部押し付けるなんて酷いんじゃない!?」 そんな時、同じクラスメイトの 『林谷椎音(はやしたに しいね)』さんが話に横槍を投げてくる。 彼女は人一倍正義感が強く、男子女子構わず言い方は悪いがお節介をやいてくる。 だが、僕にとっては彼女は偽善者他ならない・・・ なぜなら 「なんだよ林谷、空透は好きで掃除したいんだよ」 「みんなの嫌がることを進んでやるいい奴だぜ?」 「・・・でも、見るからに押し付けて・・・」 「じゃあいいよ。椎音抜きで遊びに行くから」 そこにもう一人の女子生徒が現れる。彼女の名前は『倉石美月(くらいし みずき)』椎音さんの友達だが、僕を目の敵にしている一人。彼女にとっては椎音さんが僕を擁護するのが気に食わないようだ。
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