幸せだった頃

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「岡崎君、今日の練習メニューどうする?」 瀬倉が俺の隣を歩きながら聞いてくる。 「そうだなぁ、まあ、なんでもいいんじゃないか?」 「またそうやって私に任る。岡崎君も副部長なんだから考えてよ。」 「それなら、お前は部長なんだからお前が考えろよ。」 「えー・・・もう・・・。」 そう言って彼女は練習メニューを考え始めた。 これはいつもやっているやりとりだ。 俺達は今中学三年生で、吹奏楽に所属している。 パートは俺がチューバで瀬倉がトロンボーン。 そしてお互い部長と副部長をやっている。 「じゃあ、今日はパート練習をして、そのあと基礎合奏にするね。」 「了解」 これもいつも通り。
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