8517人が本棚に入れています
本棚に追加
/682ページ
……いい加減うざい。
先程まであたしの目元に滲んでいた涙は、とっくに引っ込んでしまった。
そしてアホな争いをしている二人に、ちょっと蹴りでも入れてやろうかと思った時。
あたしは横から伸びてきた手に引っ張られ、第三者の腕の中に収まった。
「もぅ、二人ともいい加減にしろよ。
美愛ちゃん困ってるでしょ?」
あたしを助けてくれたのは、不気味な笑顔の叶多だった。
……叶多さん、ブラックオーラが半端ないです。
「チッ……俺は諦めねぇかんな!」
ぷいっとそっぽを向く天馬に、玲央は「上等」と言って中指を立てる。
はぁ……あんたらは厨二か。
最初のコメントを投稿しよう!