想い

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……いい加減うざい。 先程まであたしの目元に滲んでいた涙は、とっくに引っ込んでしまった。 そしてアホな争いをしている二人に、ちょっと蹴りでも入れてやろうかと思った時。 あたしは横から伸びてきた手に引っ張られ、第三者の腕の中に収まった。 「もぅ、二人ともいい加減にしろよ。 美愛ちゃん困ってるでしょ?」 あたしを助けてくれたのは、不気味な笑顔の叶多だった。 ……叶多さん、ブラックオーラが半端ないです。 「チッ……俺は諦めねぇかんな!」 ぷいっとそっぽを向く天馬に、玲央は「上等」と言って中指を立てる。 はぁ……あんたらは厨二か。
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