叶多side

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それに、美愛ちゃんはあの“椿鬼”なのだ。 最初にそれを知った時は、俺は開いた口が塞がらなかった。 覇王の四天王の一人、椿鬼───── 椿の花のように美しい容姿を持ち、その強さはまるで鬼のようである…… 喧嘩の相手は血塗れ、少女も返り血を浴びて、辺りは真っ赤だった。 深夜の闇に浮かび上がる真っ赤に染まった少女が、まるで赤く美しく咲き誇る椿の花のように見えたらしい………… それらのことから、いつしか“椿鬼”と呼ばれ、恐れられるようになった少女。 そんな噂の少女が、美愛ちゃんだなんて…………
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