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凰河玲央……
その名前を聞いた瞬間、チクリと頭の中で何かが引っ掛かった。
何だろう……どこかで聞いたことがあるような気がする。
その名前に心当たりがあるような気がしたけれど、思い出せなかった。
「着いたよ」
玲央の言葉で顔を上げると、“生徒会室”と書かれたプレートが掛かったドアの前だった。
「……ここ、教室じゃないですよ?」
あたしが玲央に白い目を向けると、玲央はけろりとしている。
「そんなこと見りゃわかんだろ。入れよ」
爽やかな笑顔の玲央。
どうやらあたしに拒否権はないようなので、あたしは教室は諦めて渋々その部屋に入った。
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