美愛×椿鬼

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「えーっと……ま、覇王っつっても俺はただの構成員だったけどな。 それに、あの頃は今ほど有名じゃなかった」 何故か少し吃(ども)りながら喋る香川。 しかし、あたしはそんなことは気にせずに香川の言葉を聞いていた。 そう、今の覇王は知らない人がいないくらい有名になった。 何しろ、全国トップの暴走族なのだから…… でも、まさか香川が元覇王だなんて……正直驚きだ。 「……じゃあ、先生はあたしの先輩ってことですね」 フッと気を緩めながらあたしが口を開くと、香川は苦笑した。
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