8.消えない傷痕

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それから何週間か過ぎた。例の夢は日に日に見る頻度が多くなり、内容も濃くリアルになる一方だった。 そして今日もまた…… 「…んど…」 「…進藤!」 『……っ!?』 また…夢、か 私の名前を呼んでいたの担任のは山下先生だった。 「顔色悪いけど大丈夫?保健室いく?」 『あ、いえ…大丈夫です』 今はHRでみんな一週間後の学祭に向けて準備している。 私だけ保健室で寝ているわけにはいかない。 それに寝たらまたあの夢を見るかもしれない。 「そっか、でも無理はしないように!辛くなったらすぐ言って!」 『はい』 相変わらず山下先生は教師っぽくない。見た目が若いのもあるけどいつも対等に生徒と話していて友達みたいだ。 山下先生は違う生徒の様子を見に行った。 正直私の体は限界に近かった。 夢のせいでろくに睡眠も取れてないし、いくら学校の中といっても外は炎天下の真夏。冷房があるわけでもないので外と同じぐらい暑かった。 「進藤さん。そっちに青のペンキある?」 『うん。はい』 それでも私はみんなと作業をした。
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