8.消えない傷痕

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――――数時間後 やばい… 暑くてクラクラしてきた。 「あ、それ取って」 「誰かこっち手伝ってくれない?」 「先生ー」 みんなの声が聞こえる。 「椿ーこれどっちの色がいいと思う?」 『え?うーんと…』 みんなも頑張ってるんだから私もちゃんとやんなくちゃ……… 「悪い。あとヨロシク。」 『え、わ!?』 「ちょ、秋人!?」 誰かに腕を捕まれたかと思うとそのままグイグイ引っ張られた。 『ちょ、秋人!?何…』 「行く」 『行くってどこに!』 「いいから」 結局何も教えてもらえないまま電車に乗せられた。 「おい、秋人ー……って、あれ?」 「椿、と秋…人どこ行った、の?」 「んー?椿は秋人に拉致されましたー」 「拉、致?」 「そう」 「どういうことだよ。つーか、なんで葉月止めないんだよ……」 「なんでって……椿に元気になって欲しいし。あ、あと友人の恋も応援したいっていう?」 「……?」 「ま、きっと無理だろうけど」 電車を降りたら目の前は海だった。
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