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『……綺麗』
太陽の光が海に反射してキラキラと光っていた。
「ここ俺のお気に入りの場所。」
『たしかにこんないい所見つけたらお気に入りにもなるよ。』
「悩み事とかあるとここくるんだ。なんか、この景色見てると自分の悩みなんかスゲーちっぽけに思える」
……もしかして元気づけようとしてくれてる?
私は靴と靴下を脱いで海に入った。
バシャッ
「っ!?」
私は思いっ切り秋人の顔に海水をかけた。
『大丈夫!今はまだうまく笑えてないかもしれないけどすぐ笑えるようになるから!だからもう少し待ってて』
「……了解!」
そして私達はずっと海に入って遊んでた。
昔の私は思いもしなかっただろうな。
こんなに大切な友達がたくさんできるなんて。
「……」
『?』
突然秋人が動きを止めて目を見開いて私を見ていた。
秋人の視線の先を見ると……
『ぁっ……』
私は両腕で自分の体を隠した。
「お前…それ」
秋人がゆっくりと私に近づいてきた。
「俺、悩み事とかは首突っ込む気なかったんだけど……それはスルーはできない。」
『……だよね』
砂浜に座ると私は話し始めた。
私の体中に傷痕がある訳を。
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