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放課後。
私と秋人はいつも通り歩いて帰っている。
「……なんで俺だけあんなに怒られなきゃいけないんだよ。」
『秋人が連れ出したんだから当たり前。』
「お前も共犯だろ」
あの後、私達は学校に戻った。
そしたら秋人はみんなに怒られ、私は逆に何もされなかったかと心配された。
怒られてた秋人は少し可哀相な気もしたけど。
「…椿?」
前に視線を戻すと千景がいた。
『千景!仕事は?』
「終わった」
千景が秋人に視線を向ける。
「…黒川君いつも椿を送ってくれてありがとう。」
「いえ…」
『あの、こんな家の真ん前で話すのもあれだし家に上がってもらったら?』
「「えっ?」」
「いや、迷惑だしいいよ。もう帰るし!」
『迷惑じゃないしいいよ!うちにお客さんって来たことないし。………ダメ?』
私は千景を見る。
「~~~~っ分かったよ…」
結局千景が折れて家に上がってもらうことになった。
「お前、スゲー所に住んでんだな。」
『ね、無駄に広いよね。千景の趣味だよ。』
なんて話してたら
ゲシッ
蹴られた
『った』
「へ~お前はいつもそんなことを思ってたのか~無駄に広くて趣味の悪い家具がいっぱいある部屋に監禁されてるなんて思ってたのか~」
『なっ!誰もそこまでは言ってない!』
「同じだ。ほら、早くお客様を案内しろ。」
『分かってるよ……千景は着替えてきたら?』
「おう」
私は秋人をリビングまで案内した。
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