6.近づく闇

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~洋Side~ チカ君が出てった後、僕は一人で理事長室にいた。 「チカ君もずいぶん丸くなったよな~口が悪いのは変わんないけど。」 そういえば初めてチカ君を見た時は衝撃的だったなー あれは……十年前?中学生になったばかりの頃だったかな? 当時、バカ強い一年がいるとかですごい噂されてる一人の男子がいた。 それがチカ君だった。 チカ君と僕は同じクラスでもちろんチカ君は周りからういてたし群れることもしなかった。 最初は僕も関わりつもりはさらさらなかったけどあることがきっかけで僕達の距離は近くなった。 ある日僕は気まぐれで屋上に行った。 そこには無数の先輩達が倒れてて、その中心に立っていたのは噂の一年……チカ君だった。 「…………」 「……あ?誰だテメェ」 「同じクラスの桜葉だけど…」 「ふーん」 これが最初の会話だった。 でも僕はこの時コイツと絶対仲良くなると決めた。 理由は……魅せられたから。 先輩に喧嘩をうられても動じない。飢えた獣のような、でもしっかりと意志があるあの瞳に僕は魅せられたんだ。 それから僕はチカ君の周りをうろつくようになった。 周りの友達からは止められたし、チカ君本人からも拒絶されたけど、それは自分といたらろくな目にあわないからというチカ君の優しさだった。 それでもいいと言うとそれ以上は何も言わず僕を傍においてくれた。
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