5519人が本棚に入れています
本棚に追加
チカ君の傍にいると嫌でも喧嘩に巻き込まれるから僕もどんどん強くなった。
って言ってもほとんどチカ君一人で片付けちゃうから僕は観戦してるか向かってきた雑魚をやるかのどっちかが多かったけどね。
それからは二人でいることが当たり前になって僕も進藤千景と唯一対等な存在として有名になっていた。
それでも一つだけ疑問に思ったことがあった。
「ねーチカ君。」
「なんだよ。あとそのチカ君てやめろ。」
「なんで女子の告白全部断ってんの?身体の関係を求めてる子もいるんだから適当に遊ぶ事も出来るのに。せっかく顔いいんだから。」
「あほか。なんで好きでもねぇ女と寝なきゃいけねーんだよ。」
「チカ君顔に似合わず純情だもんね~。告白も大切な人がいるの一点張りだし?」
「殺すぞ。……なんでそのこと知ってんだよ。」
「こないだたまたま聞いちった!あと、結構有名だよ?チカ君に大事な人がいるって話」
「はぁ?なんで有名なんだよ……」
「チカ君が有名だからね~」
「ッチ」
「で?」
「……あ゛?」
「大切な人って誰?」
「誰が教えるかアホ。」
「え~。いいじゃん」
「やだ」
「ケチ!」
その時は教えてくれなかったなぁ。
僕達は同じ高校に行き高三で将来の事を考える時期になったときチカ君はやっと教えてくれたんだ。
最初のコメントを投稿しよう!