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「お前は生きているのか?」
意識が闇に溶け行く最中、聞き覚えのない声が頭の上あたりから響く。
これが秋がかけられた最初の言葉である。
漆黒の世界は気が付くと消え失せ、目の前には包み込むような蒼天の青空一杯、更には潮風独特の臭いが鼻に広がり、秋は顔を曇らせる。
「・・・・ア・・・」
答えるにも何事か話すにも声は出なかった。
自身の体の消耗秋は痛感し、体の痛さ・気怠さが、思い出したように体中を駆け巡った。
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