海と女性

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海と女性

たとえこ少年の知らない所で黒が逆巻き、猛り、分裂と結合を繰り返していたとしても、彼の目に映るのは黒、漆黒のみであった。 今の彼に時間という感覚もない。 今の彼に空間という概念もない。 それはまるで誰かが夢想した死後の世界のようであった。
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