火の国から水の都へ

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じろ~っとリオンと呼ばれた少年を見つめたら少年が俺の肩に手を回して 「後で話がある」 そう言われた 俺は静かに頷いた 「リオン?何してるの?」 ローズがリオンに訊ねる 「人間が珍しくて近くで見ようと」 リオンは頭に手をあててえへへと笑う ローズはそうと簡単な返事をしたあと近くを通るメイドに自分の部屋からコレクションを持ってくるように命じた 「コレクション?」 「人間の武器よ 龍魔が無いのに戦う武器に成ってるのが面白くて集めてたのよ 兄様が…」 ローズは少しうつ向き加減でいう 「ジャスパー様のをこの者に渡すのですか?」 「えぇ拳銃くらいなら許してくれるわ」 ローズはリオンに笑いかけたがリオンは不安そうにローズを見つめる さっきローズに頼まれたメイドさんが俺に銃を渡してくれた 「デザートイーグル かなりリコイルが強いから両手で打ったほうがいいわ」 「リコイル?」 「銃を打った時の反動のことだ」 リオンがいう 「ああ リコイルそんなに強いの?」 「肩が外れるくらいかな」 アハハとローズが笑顔でいう 「俺も外れたわ チビの頃だけど」 「私は外れなかったわ」 「ローズが外れないなら俺も大丈夫だよ」 そういい止めようとするローズたちをよそに打った バン! バキィ 「ってぇぇえ!」 肩に衝撃が走る 「言わんこっちゃない」 リオンが冷静にいう 「これって肩外れただけじゃなくて折れてるわよね?」 ローズがリオンに問う 「ああ 完全に折れてるな」 かなり痛いしかなり重症なんじゃないかって思うが龍からしたらただの怪我程度のようだ 唸る俺をよそにローズたちがメイドを呼び主治医を呼んだ 「救急車は?」 俺が訊ねるとローズはニッコリ笑い 「主治医を呼んだわ」 主治医? それはローズの主治医だろ しかも龍をみる主治医じゃあ人間をみて大丈夫なのか? 思考がままならない 俺死ぬのか? そうなのか? どうなるんだ?
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