火の国から水の都へ

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紅い唇からは牙がはみ出し黄色の瞳はすこし恐怖を感じる 「じっと見てないでユーリを撫でたら?」 少女はニッコリいう 「あっあの!君はいったい何者なの?」 少女はギロリと俺をみる 呼吸が出来ないほど身がこわばる 少女はまたニッコリと笑い俺をみる 「アハハ 恐がりすぎよ」 「……」 「私はインカローズ。ローズでいいわ」 「ローズさんは何者なんですか?」 さっきの恐怖のせいか敬語になっていた 「私は龍」 はい? 龍って七神龍ですよね? 「今疑ったでしょ 私はね火を司る火龍の娘で次期王よ」 とローズさんは人差し指を立ててその先に火を灯した 「わっ」 アハハ ローズさんは笑い いい反応ねと言った 彼女はにっこり笑いユーリの縄を俺に手渡した 「いいドラゴンね」 「ありがとうございます こいつアースだけど翼があるからエアとハーフだと思うんです だからいつかこいつと空を飛ぶのが夢なんです」 「そうなんだ叶うといいわね そうだ私のドラゴン見せてあげる」 ローズさんはそういい紅いドラゴンを指差した さっき一番初めに暴れだしたドラゴンだ 「ルビーよ よく軍のアースたちに紛れてるけど立派な王家に使えるドラゴンなの」 「へえ、さっき一番始めに暴れだしたよね」 「私が命令したから」 と親指を立てた 「なんで?」 「水の都へ戦争に連れていかれるアースを逃がすためよ」 ローズは他のアースの鎧をはずしていく 「ほら龍の祠のほうへ行きな」 一斉にアースが吠えてルビーについていく 手をふるローズさん 「怪我するまえに助けれて良かったわ」 優しく笑うローズさんだが一瞬にして怖い顔になる 「ルビーを行かせたら水の都へ行けないじゃない またやってしまった」 地に伏せ悔しそうに地面を殴る ピクッとローズさんが耳を動かす 「やばい、軍人がくる逃げないといけないけど…ユーリをどうしようか」 一人でブツブツいうローズさんに不安が隠せない 「ユーリと空を飛びたいのよね?今叶えてあげるわ!これしか方法が無いもの」 ローズさんはにっこりといや不適に笑った 「いや何するんですか?」 予想は付くが一応聞こうではないか 「ユーリ!あなたは飛べるわ!今すぐ飛びなさい!」 〔クアオオオン〕 「いいえ 飛べるわ!龍の私が言うんだから信じなさい!っていうか己の力を信じなさい テイトが好きなんでしょ」 ビシッとローズさんは指差して片手を腰においていう 迫力満天だ
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