火の国から水の都へ

4/9
前へ
/11ページ
次へ
それからローズさんは何も言わず 俺の家に着くと スタスタと俺から離れていく 「あのさ晩飯でも食べてってくれないかな?」 「クス ありがとう でも遠慮しておくわ」 ローズさんはさよならの一言も言わずに行ってしまった その晩 晩飯の時にユーリが飛んだこととローズの話をした 「変わった女の子もいるものなんだな」 「だね ユーリ羽ばたきなさいってすごい迫力なんだ」 「そうかそうか」 ニコニコと優しく笑う親父 コンコン ドアをノックする音が聞こえ親父がでた 「なっなんだあんたら!グオ!」 「親父?」 親父の異変に俺は玄関へ向かったが軍人が親父を刺していた 「うあ…ああぁあ」 俺はしりもちをつき後ろへとゆっくりさがる 怖い怖い怖い助けてローズさん 「テイト目をとじろ!」 俺が望んだ人の声だ 「罪なき人を殺すのか?貴様ら軍人とやらは」 ローズさんは叫びながら槍を軍人にむけて振り回す 槍の動きを止めると槍の先を軍人へ向け距離をとる 〔その少年は軍のアースの行方をしる手掛かりだ〕 「質問に答えろ!人間ふぜいが」 牙をむくが軍人はガキをみる目でみおろす 「あんたらのアースは私が逃がした」 ローズはそういい腰の瓢箪の蓋を抜いた 〔何をするつもりだ〕 「別にただ喉が乾いたの」 口に近づけた瞬間 ローズさんはそれを親父の上に落とした 「うぅ…」 親父のうねり声だ 「生きてるわね テイト あなたのお父様は助けるわ」 次の瞬間 軍人がローズさんの槍を奪い銃口を額に突きつけた 危険な状態だがローズさんの言葉は安心する 「ふう」 小さいため息をつき ローズさんはいきなり足で軍人の頭を蹴りあげた 「女の子に銃口むけるな!」 見事に蹴りが顎に入り 軍人は気絶する 「弱い!軍人は国民を護るものだろ」 気絶した軍人にそう吐き捨てる
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加