火の国から水の都へ

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森の入り口でローズは荷物と俺をルビーから降ろした 「自分の荷物は自分でもつ それが旅の掟よ」 「わかった」 返事をするとローズはルビーを見つめ何かいってる 「汝、我に仕えし紅きドラゴンよ 我との契約により そなたに封術を捧げる」 そういいルビーの首飾りに触れた その瞬間 ルビーは幼いドラゴンになった ふわふわした毛におおわれとても先程のような厳つい容姿は想像できないほどに愛らしいものだ 〔ぶるぴゃ〕 「ルビーいいこね」 ローズはそういいルビーを頭に乗せた 「さあ行くわよ」 「あっうん あのルビーは一体…」 「ここは龍の祠へ向かう道でドラゴンも人間も普通は通れないの  ルビーは私のドラゴンだから本来の姿では大きすぎて通れないだけで 小さいと通れるの  テイトは私がいるから通れる それだけのことよ」 「ああなるほど」 龍の世界って難しいんだな なんて暢気に思った 「ローズは龍で次期王って聞いたけど 王って何するの?」 「世界の均衡を見つめて闇から護るだけよ」 「うわっ大変そう でもその王がこんな危険な旅みたいなのして大丈夫なの?」 「大丈夫よ 私は死なないから それに野望があるもの」 ローズは少しうつ向き気弱な声でいった 「野望?」 ローズの野望が一体なんなのか聞こうとしたら道が開け 明るいところにきた 「ここが龍の世界よ」 「へっ世界?祠じゃなくて?」 「火の祠で龍の世界なの あれが私の家よ」 と白い大きな建物を指差す 回りには白や青、緑などの色とりどりなエアやアースがいる 『インカローズ様 お帰りなられたのですか?』 「いや必要な物を取りにきたわ」 『そうですか やはり美しい毛並みですねルビー様は』 「私のドラゴンだからな」 ローズは胸をはって嬉しそうにするがどこか悲しげにだった そしてローズは白い大きな建物の中に俺を案内した 『ローズ様!ローズ様』 と使用人たちが集まる 「コイツのもつ龍魔にあった武器とポシェットを用意して 用はそれだけだから」 『この人間の少年のですか?』 「そうだ 私が巻き込んだ だから最後まで私が面倒みる」 胸をドーンと叩いてローズがいう
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