火の国から水の都へ

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ローズはスタスタと建物の中を進んで行き俺を置いていく 龍魔って何? つか俺を一人にするなああ 『インカローズ様の御友人様ですね』 メイドが話しかけてきた 「あっはい テイトです」 ニコニコと優しく微笑むので少し照れる 『テイト様こちらの槍をお触れください』 とローズが使っていた槍にそっくりな物を渡された そっと触れると ジュウ! 皮膚が焼ける熱さを感じだ 「熱っ 何これ持てない」 『テイト様には槍は合わないようですね では次の弓矢に触れてください』 弓矢に触れても同じで皮膚が焼けたのだ 他の剣や刀、すべてが駄目だった 『テイト様は武器と相性が悪いですねぇ』 と困ったふうに言われた 「やはりテイトには龍魔師には成れないか」 「龍魔師?」 龍魔師は龍も人間も成れる龍の力を扱う者の事で 龍は王族と親衛隊、よろず屋の人が龍魔師の資格を得る そして王族は人間の国と自分の祠を護るために 親衛隊は王族を護るために よろず屋は民の為に そういう形で仕事を得るらしい 龍魔師の人間は家系が龍と関わりをもつ者が成れるのだが 俺は特例として龍魔師に成るよう武器を選ぶことになったらしい しかも勝手にだ 「へぇってローズ!俺を勝手に龍魔師にするつもりだったのかよ」 「龍魔師は人間で言うと不思議な力を使える者に値するから便利でしょ」 そういう問題じゃないのにな… 腰に手を当てふんっと顎をあげる やはりローズは王女様だ 少し我が儘で融通が聞かない 「ローズ様!」 茶髪の少年が走りよる 「リオン!」 「ローズ様、お帰りなられたのですか?」 「ただ旅の道具を揃えに来たのよ」 ローズがリオンと呼ばれる少年の肩に手をかけていう 「そうですか それよりあの変なニオイの少年は何者ですか?」 「人間のテイトよ あなたは初めて人間に会うんだっけ?」 「はい 水でも緑でもなく血生臭いニオイですね」 「私らと違って皮膚が弱いから」 二人して楽しそうに会話しているが何かと鋭い言葉がグサグサとくる
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