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「で、どれぐらい作ればいい?」
「とりあえずケーキを4~5個、種類は問いません。あと、そこに客の注文があるからそれもお願いします!」
「おう、まかしとけ!」
小さいときに親と一緒にお菓子作ったことをふいに思い出しては「懐かしいな」と思う彼であった。
そうしている間に時間はすぎ、店の品は無事完売。
「ありがとう!これ、お礼…あれ?たしかここにいれた気がするんだけどな?」
「それって、これのこと?」
ポケットから小さな箱を出す彼
「え?なんで君が…」
「あの日もたしかこんなだったからかな…母さん。」
「いつから気づいてた?」
「最初からなんだと思う、だけど違う、だって母さんは…」
「そうよね。忘れたいよね。でもね、わたしは一人息子が寂しくバレンタインを過ごしているんじゃないかって思って…」
「母さん。」
「だから、還ってきちゃった!」
「……おかえり……」
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