第2章

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早く帰ろうと風のように走っていると 桜の花びらが飛んできたのがめにはいった 「もうそんな季節か」 そういって、なにか思い立ったのか、速度をよわめ別の方向に走り出した しばらくして着いた場所………… そこは町全体が見渡せる小さな丘の上に大きな桜の木がたっているところだった ガサッ 草むらから見計らったかのように一匹の狼が出てきた      ロウ 「久しぶり…狼」 <久しぶりだな> 直接、脳に中性的な声が響いた そう挨拶をかわすと落ちていた桜ね花びらがいっせいにうかび二人を包んだ 「フフ 忘れてないから大丈夫だ」 先程とは似ても似つかないくらいに表情をちゃんとだして笑った この桜の狼はこの丘の守り神でありまた蝶華の守り神でもある 忍の修業がいやで逃げてきたときよく慰めていたのがこの二人なのか はたまた縁が深いからなのか この二人の前だと蝶華もきちんと表情をだすのだ
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