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キィィィイィーン
不意に雲っていた空がはれ
丘に立つ大きな桜の木"だけ"を照らした
するとゆっくり空から一人の女……… 蝶華が降りてきた
すると桜の花びらが包み桜の木の枝にゆっくりと着地した
ピクリと瞼が動き蝶華が目を覚ましたようだ
「ん…………」
上半身だけ起こし自分が知らない刀を腰に挿していることに気が付いた
と、姿が見えないのに狼の声が聞こえた
<起きたか?>
「あぁ…………この刀はなんだ?」
<それはお前のだ。俺がそばにいれない変わりに守ってくれる。それで戦うといい>
「側にいれないとはどういうことだ……」
蝶華はわからないといったふうに聞いた
<蝶華………お前を江戸時代の幕末に送った>
蝶華の目が大きく見開かれた
「えっ? なっ…なんでだよっ?狼お前もおれのこと要らなくなったのかよッッ」
蝶華は涙目になりながら必死に言う
<ちがう…………ただこっちのほうが蝶華が幸せになれると思っただけだ>
「ッッ…………じゃぁもう帰れないのか?」
<ときがくれば帰れる。だか俺がそっちにいけないからその刀をお前に託したんだ>
「狼がいなかったらどうすればいいのさッ」
<大丈夫だ。ほら、桜もいるだろ?>
たたずんでる桜をみると淡く光っていた
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